銅版画

長時間の腐食を繰り返すことで銅板上に物理的な深さ、奥行きが刻まれます。それは物質的な遠近とともに、段階的な腐食時間の経過を銅板上に内包しているように思います。それらの積層構造をインクに詰めて紙の上に刷り出し、しかし像となるのは極めてフラットなものであるという版画の性質が、作品の内に「痕跡と表層」「彼岸と此岸」と言った物質的、精神的な距離感を宿らせてくれると期待し、制作しています。